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初心者スタッフの疑問をトクコ先生に質問していくシリーズ、Knitting for Beginners!
前回の投稿からしばらく空いてしまって申し訳ありません。第4回は、針について。
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編み物で大切なのはゲージでしたね。編むパターンを決めて糸を選んだら、指定のゲージが出るように適切な針を選ばなくてはいけません。
日本では針の大きさを号数で表し、直径2.1mm=0号、2.4mm=1号、2.7mm=2号というふうに、太くなるほど号数が上がります。ただ、針のサイズ表記は国によって様々です。amirisuで扱っている針の多くはUSサイズ。こちらも、US1、US2、US3と数が増えるほど太くなりますが、日本の号数と一致はしていません。針を選ぶ場合は、直径何mmのものなのかよく確認して買うようにしましょう。
さて、まずは、パターンに書いてある指定針を使ってゲージを取ってみましょう。
質問1:指定の針でゲージが出なかったらどうしたらいいですか?
針のサイズを上げたり下げたりして調整します。ゲージさえあっていれば、指定以外の針で編んでも何の問題もありません。手を緩くしたりきつくしたり、手加減の調整によって無理やりゲージを合わせにいくのはお勧めしません。というのは、その時はその手加減で編めたとしても、何万目もそれを続けることは難しいからです。余計な手加減をせず、リラックスした普段の編み方でゲージが出るよう、針の方を調整してください。
質問2:棒針と輪針、それぞれの特徴を教えてください
(左から、玉付き棒針、短針、輪針)
一般の方が編み物と聞いてまず頭に浮かぶのは、玉付きの2本棒針でしょうか。編み地が落ちないよう、片方の先端にストッパーとなる玉がついています。平編みをするのに適しています。
平編みとは、一段ごとに編み地を返しながら、右から左、左から右へと編んでいく方法です。
一方、編み地を筒状にして、ぐるぐるとずっと表側だけを見て編む方法を輪編みといいます。常に表側を見て編めるので、フェアアイルなどカラーワークにも適した編み方です。輪針は2本の針がコードで繋がれている針。名前の通り、輪編みをするのに適しています。コードは40cm、60cm、80cm、100cmなどがあり、編みたい作品の大きさに合わせて適切な長さを選びます。一般的に、作りたい編み地の周よりも短いコードの輪針を使います。
玉がついておらず両端が尖っている短針は、4本以上をセットで使い、靴下やミトンなど小物の輪編みをする時に主に使います。
質問3:初心者は、どの針を買うのがおすすめですか?
輪針がおすすめです。なぜかというと、輪編みだけでなく平編みにも使うことができるからです。一挙両得!
他にも輪針を使うメリットは、コードが軽くて持ち運びしやすいこと、ショールなど幅が広いものも楽に編めてしまうこと、編み地が落ちることはないこと、4本の棒針で編む時のように手元がガチャガチャしないこと。
狭いところで編み物をしていて隣の人に針をぶつけてしまう、なんてことも減るはずです。
編み物をこれからも続けていこうと思う方は、付け替え輪針を買ってみることをおすすめしています。針先とケーブルが取り外し可能で、自分が使いたい針に使いたい長さのケーブルを付けることができます。これさえあれば、コードの長さに合わせて多くの輪針を買い揃える必要がなくなります。
また同時進行で色々なものを編む際にも、針を買い足さずにすみますよ。amirisuで販売しているHiyahiya輪針については別動画を用意していますので、こちらからご覧ください。
質問4:マジックループとは何ですか?
編み地の周よりも長いコードの輪針を使って、小さなものを編む手法。一般的には60cm以上のものを使います。
この写真は靴下を編んでいるところですが、編みたい周よりコードがだいぶ長いですね。
編み地をだいたい半分に分け、それぞれを針にかけます。
向こう側の針を右側に引き抜き、針先を合わせます。
手前の編み地を右から左へ、編み進めていきます。
手前の編み地を端まで編み終わったら、編み地をひっくり返します。
コードを引っ張ってもう片方の編み地を針に移し、同様に編んでいきます。
長い輪針さえあれば、なんでも編めてしまうので便利です。毎回コードを引っ張るのが多少面倒ですが、慣れたら問題ないはず。
いつも同じ箇所で編み地を半分に分けていると、境目に溝ができやすいです。この写真のように、どこからコードを引っ張っても問題ないので、半分に分ける位置を定期的に変えてみるといいでしょう。
質問5:竹製とステンレス製、どちらがおすすめですか?
竹は糸が滑りにくく、しなやかさと軽さと丈夫さを兼ねそろているため、針によく使われている素材です。手が緩い人は竹針がおすすめです。
ステンレスは竹よりさらに丈夫。メーカーや商品によって異なりますが、比較的糸の滑りが良いのが特徴です。手がきつい人や、モヘアを編むときにおすすめです。
金属は重いのでは?と思う方もいるかもしれませんが、amirisuで扱っているHiyahiyaのステンレス針は中が空洞になっており、とても軽いです。
竹は針先がささくれたり、踏んだら割れてしまったりします。しかし、編み針は消耗品。ステンレス製も細いものだと曲がったり、コードとの接続部分が弱ったりします。その時は買い替えましょう。
質問6:付け替え輪針の針先が緩んでくるときは、どうしたらいいですか?
Hiyahiyaの輪針は、付属のゴムがついています。ゴムを使うことで、ぎゅっと締めることができますよ。
ゴムが苦手な方は、ケーブルキーを使ってください。ケーブルキーが無い場合はTピンで代用できます。針の根本部分に空いている穴に差し込んで回します。てこの原理できっちり締めることも外すこともできます。
編んでいる最中に針が取れてしまうと、目が落ちて悲惨なことになります。必ずぎゅっと締めましょう。
質問7:針先を指で押す癖があり、痛いです。対処法はありますか?
本来は、針先を指で押さなくても編み地をスムーズに針から外すことができますが、指で押さないと目が外せないという方もいらっしゃいます。
ですので、できるのであれば編み方を変える。もしくは、それほど先が尖っていない針を使う。この2択だと思います。Hiyahiyaには針先がとても尖ったSharpと、十分に尖ったNormalがありますので、Normalをお勧めします。
編み方は人によってまちまちなので、直接見てみないことには何とも言い難いですが、、、針先を指で押さないためには、編み地を左針の針先のギリギリまで持ってきて、編みましょう。
左手で編み地を押さえつつ、右の針先でただ抜く。慣れてくると編み地が落ちてしまうこともなくなるはずです。
皆さんからいただいた質問にもお答えします
質問8:竹の編針に毛糸の色が移ってしまいました。色の落とし方、色が移らない方法はありますか?
私は、気にしていません。対処法もないと思います。
私の竹針も、紺色のセーターを編んだ時に紺に染まり、それからずっと紺色です。しかし、針についた色素が別の編み地に移ることはあまり考えられません。乾いた布で擦ってみて何もつかなければ、それほど気にしなくても良いのでは。竹針とはそういうものなんです!針は消耗品だと思って、気にせずに使ってくださいね。
それでも気になる場合は、金属製の針を使ってみてください。
次回はトクコ先生の強い要望で、ゲージについてお話する予定です!