Shop Blog
Leblanc by amirisu
6月 20, 2020
20号にはamirisuデザインが2点ありますが、ウェアはトクコデザインです。自問自答で質問を書くことにしました!
amirisu: このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか?
Tokuko: 実は、色々なハプニングが重なり、思いもよらない派手な色の糸が手元にやってきました。納期まで本当に持ち時間が少なかったため、考えていたデザインを一旦捨て去り、なんとかこの色を生かしたデザインができないかスワッチを何枚も編み、すっきりした丈の短めの半袖プルに決めました。
amirisu: もう1枚編むとしたら何色で編みますか?
Tokuko: 今キットで販売していますが、緑黄色が大好きなので、Dried Rosesで編みたいです。派手な色の方がデザイン上ピッタリだと思いますので、みなさんもこの機会に派手派手色でトライしてみてくださいね。
amirisu: ご自宅の近くのオススメのお店や場所があったら教えて下さい (自由に旅をできる日々が戻ってくることを夢見ています)。
Tokuko: 私は奈良の中心地に住んでいますが、奈良は人も少なくのんびりお散歩するのにピッタリな場所です。みなさんが思っている以上に鹿が自由に街中を散歩しているんですよ。
お勧めは春日大社付近の高畑エリア。春日大社の大きな森もありますし、足を伸ばせば若草山もあって、のんびりとした雰囲気を楽しめると思います。
我が家はいつも高畑の裏手から春日大社に入り、誰もいない森を散策しながら参拝しています。立派な参道はあまり通ったことがありません。
でも一つ注意点は、奈良の夜は早い!夜ご飯を食べるなら19時までには入店です。ここは都会ではなく、古都、奈良なんです!食べそびれないように気をつけてくださいね。
yomirisu online vol.8 新しい日常になっても
6月 05, 2020
ひさしぶりに仕事仲間と会うと
これまでのこと、これからのこと
どちらからともなくそんな話しになります。
あまり長居もできなくて、わずかばかりの時間。
いつもよりちょっと深い話をして。
話し足りないような、去りがたいような、
別れ際は、お互いそんな気持ちになっているような感じがして
その時間がとても愛おしくなりました。
世の中が本格的に動き出せば
こんな感情はかき消されていくのかもしれないけれど
今このとき、感じたこと、気づいたことを
忘れたくないなと思います。
とても大事な、答え、みたいなものがそこにある気がするからです。
さて、この連載をスタートした頃に制作をはじめた
yomirisu Vol.6が出来上がりました!
特集はamirisuトクコ&メリによる
手編みニットのお手入れです。
表紙は私の大好きなお店「Kew」のドーナツ!
巻末記事にて、お店をご紹介しています。
好きなものを大切にしたい。
そんな気持ちを今号に込めました。
おうちにこもって、離れて暮らす家族や友人に会えない。
自由に行き来できない中で、
本当に好きなもの、大事なものにあらためて
気づいた人はきっと多かったと思います。
Kewの大木健太さんとは、まだお店をはじめる前、
器や暮らしの道具を扱う店、六甲「MORIS」で出会いました。
「MORIS」店主の森脇今日子さんが、大木さんのお菓子が好きで
ときどきチーズケーキやドーナツをつくってもらっていたのです。
はじめてチーズケーキを食べたおどろきは今も忘れられません。
くずれそうなほどやわらかくて、わあっと胸が高鳴りました。
大木さんは、英国「St. John」のペストリーで働いていました。
もともとはフォトグラファー、料理店で働いた経験はなく、
お店の雰囲気がただただ好きで、たまたま人手が足りなかった
ペストリーに入れたそうです。
初日、「これ、食べてみる?」と試食させてもらったのがチーズケーキ。
その美味しさに感激し、これだけは絶対に覚えようと思ったと。
甘いもの好きだったわけでもないのに、人生っておもしろいものですね。
帰国してからは「St. John」のレシピを基に、日本で手に入る道具や材料で
自分なりの美味しさをつくってきました。
そうして昨年、京都の龍安寺にて「Kew」をオープン。
5月には、お隣の物件が空いたのを機に、店内が広くなりました。
なによりよかったのは、オープンキッチンが厨房専用スペースとなり、
スタッフも一人増えて、大木さんがお菓子づくりに専念できるようになったこと。
この状況下、今しばらくテイクアウトのみの営業ですが
このあいだおじゃましたら、試作のお菓子をおすそ分けしてくださって、
その楽しそうな笑顔といったら!
香りづけにあのお酒を試してみよう、生地はもう少し変えて……
くしゃくしゃの笑顔からウキウキが伝わってきて、元気をもらいました。
このときいただいたベイクウェルタルトは英国の伝統的なお菓子。
今週から、お持ち帰りメニューに仲間入りしています。
ルバーブとベリーのジャムが生地になじんで、しみじみおいしい。
英国らしい品があって、シンプルでいて贅沢。
ひとくち食べるたび、しあわせやなあと思う。
大変なこともあるけれど、心の中に好きなものがあれば大丈夫。
大木さん然り、頑張ってお店を続けている人たちを見ていても、そう思う。
自分がいいと思うものをつきつめれば、きっと共感してくれる人がいる。
新しい日常、新しい時代も、好きなもの、大事なものと一緒に。
Profile
宮下亜紀 Aki Miyashita
京都に暮らし、編集・文章を書く仕事をしています。
https://www.instagram.com/miyanlife/
「yomirisu」Vol.6 できました!
amirisu オンラインショップでお買い物いただいた方に1注文につき2冊までお送りできます。ご希望の方はぜひこちらにて!
https://shop.amirisu.com/products/yomirisu
yomirisu online Vol.7 身につけるなら好きなもの
5月 23, 2020
3月には「ないないない〜」と心配になりましたが
さまざまなブランドがマスクを手がけるようになり、
家族のためにおうちでつくる人も……
そう! なければ作ればいいじゃないか。
昔の人はそうやってなんでも作ってきたんですよね。
amirisuでこうしてコラムを書いていますが
わたしは子どものころから不器用。
一方、一緒に暮らす母は手を動かすのが好き、
余った布や着古した服をリメイクして
最後まで使い切るのが好き、と言います。
ご近所ネットワークで型紙を手に入れて
ガーゼハンカチでマスクを作ってくれました。
2枚、3枚……と作るたびにフィット感も進化して感心します。
マスクをつけると喜んでくれて、ただただありがたい。
街を歩きながら、ああ、守ってもらっているなあと思うのです。
マスクをつけるとなんとなく
気持ちが後ろ向きになっていたけれど、
これからはいつでも、Withマスク。
日々必要、となれば、楽しみであっていい。
最近、身につけて嬉しくなったのが
播州織の産地、兵庫・西脇に拠点をもつ
tamaki niimeのマスク、タマスクです。
色とりどりのショールやウエアは
年代や体型を気にせずおしゃれが楽しめて
長らく好きで愛用しています。
デザインのみならず、生地を織り、縫製、販売まで
すべて自分たちで手がけていることがtamaki niimeの強み、
この状況下、すぐさまスタッフ総動員でマスクを作り始めました。
ショールやウエアと同じく、マスクも世界に一つ、一点ものです。
ふわっと軽くて、肌触り良く、耳も楽ちん。
なによりかわいくて、身につけたとたん、
わあっと気分が上がりました。
長いこと引きこもっているうちに
縮こまっていた心と体が、自由になる感じ。
マスクで隠れるのをいいことにメイクもそこそこに
身を隠すように歩いていたけれど・・・
おしゃれがしたい、みんなに会いたい、今できることをやろう!
そんな気持ちがわき上がってきました。
身につけるものってなんて大切なんだろう、
好きなものを身につけることで
自分らしくいられる、元気になれる。
今ではいろんなマスクが作られているし、
amirisuのオンラインショップでも
布をご購入の方にチャリティとして無料で
立体マスクの作り方をプレゼントしています。
お気に入りのマスクで
さあ、新しい毎日を過ごそう!
Profile
宮下亜紀 Aki Miyashita
京都に暮らし、編集・文章を書く仕事をしています。
「yomirisu」Vol.6 まもなく!
https://www.instagram.com/miyanlife/
yomirisu online Vol.6 Happy Birthday to you!
5月 16, 2020
こんなときもどんなときも
誕生日はやって来ます。
一年に一度、たくさんのおめでとうの言葉をもらって
生まれて来たしあわせを実感する日。
5月が誕生日の人がまわりにたくさんいます。
amirisuのメリさんも5月が誕生日、
Instagramのストーリーを見ると、
ダンナさんと息子さんが
チョコレートケーキを手づくりして
バースデーソングを歌ってみんなでお祝い、
しあわせそうで嬉しくなりました。
偶然にもその翌日が私の母の誕生日、
さらにその翌々日は亡き父の誕生日。
誕生日ケーキにキャンドルを灯して
ハッピーバースデーを歌うのが、うちも毎年恒例。
離れて暮らす家族も、かならず電話をかけて歌います。
子どものころ、誕生日ケーキは
祇園の平川風月堂さんから配達してもらっていました。
プレゼントに何をもらったかは
ちっとも覚えていないのですが!
家族みんなで誕生日ケーキを食べたことは
愛された記憶として
とても大事な思い出になっています。
父が他界した年、久しぶりに母の誕生日に
平川風月堂さんに配達をお願いしました。
離れて暮らしていたので、それこそ何十年ぶりでしたが
届けてくださったお店の方が
「こちらまで来て思い出しました、配達していたこと!」と
言ってくださって、涙が出そうに嬉しかったのでした。
フルーツを盛り合わせた、クラシックな誕生日ケーキは
大人になって食べてもやっぱりとても美味しくて
なんだか誇らしい気持ちになりました。
このケーキは、甘いもの好きの私の、いわば原点。
それから、ふたたび、私たちは誕生日ケーキを
毎年、お願いすることになったのですが
とうとう昨年、お店が閉店していまいました。
厨房に立たれていたのはご高齢のシェフだったので
いつかこんな日が来るかもしれないと思っていたのですが
やっぱりとてもさみしく悲しいことでした。
かくして、私たちは誕生日ケーキ難民となりました。
この際、いろんな美味しいケーキを食べるチャンスと
考えればいいじゃないか!そう思いつつも、
食べたいのは、やっぱり、シンプルなショートケーキ。
フルーツがのった、絵に描いたような、誕生日ケーキ。
記憶の中の、あの美味しさ。
食べられなくなった今、
あの誕生日ケーキを抜くなんて
どんなケーキにもできないかもしれないけれど。
ずっとお付き合いしたくなるような、
そんなケーキ屋さんと
また出会えたら嬉しい。
Profile
宮下亜紀 Aki Miyashita
京都に暮らし、編集・文章を書く仕事をしています。
「yomirisu」Vol.6 制作中です!
https://www.instagram.com/miyanlife/