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セータークラブ2020 ! 4話目
11月 17, 2020
パターンを合理的に作りたいといつも考えているので、脇にいれたゴム編みをそのまま袖ぐりのゴム編みに続けて、袖を後から拾わなくてもいいように考えました。わざわざちょっとだけの袖ぐりゴム編みのために、目を拾うの嫌じゃありません?でもそのせいで袖が少しクルッとしてしまうので、端目をすべり目にしておきました。
後ろ身頃を編みながら、入れるべき模様をつらつらと考え続けていたわけですが、中央から法則性のある増やし方をすれば気楽に模様の当て込みが出来るのではと思いつきました。
年々、細かいチャートを見ながら何かを編むのが面倒になっている私。そもそも編み物自体が面倒なものなのにおかしな話なんですが、法則性がある模様って楽ですよね!それが好きなんです。ということで、このねじりゴム編み模様、入れるのはとっても簡単。チャートもありません。
私がサンプルサイズを着ると少々大きかったので、XSサイズもご用意しました。
本日、糸量計算も済ませて、後は商品ページを作るだけ!
実は、二ヶ月根を詰めて編んだため、左肩が上がりにくくなり、遂に50肩か!と思っていたのですが、最近すっかり痛みが引き、ただの編みすぎだということが判明。
みなさまもどうぞ、編みすぎにはご注意下さい。
とにかく、今年も無事にセータークラブ出来上がって何より。皆様のご参加、お待ちしています。
※ セータークラブ販売は11月20日を予定しています。
セータークラブ2020 ! 3話目
11月 14, 2020
今日は2作目のご紹介。みなさん、WALNUT通信ご覧になりましたか?
そこでも紹介しましたが、Trekの太いタイプの糸を作りまして、12月には販売予定なんです。その新しい糸をいち早く使ってベスト風のものをデザインしました。ちなみに太い糸の名前はHikeです!
最近、街行く人を見ても、洋服屋さんを眺めても、このベスト風なものが大人気ですよね。そこで私も作ってみようかなと思い立ちました。
私の生徒さんやスタッフの中にも暑がりさんが何人かいらっしゃるのですが、ベストって使いやすいアイテムだと思うんです、そういう方々には。後は、家事するのに便利。私も家ではベストを愛用していて、本当はそれを作りたい気持ちなんですが、それはまた次の機会に。
HikeはTrekと同じで撚りが強いため、何か模様を入れたいと思ったのですが、そこまでモリモリな模様は入れたくなく、実は最初に取りかかった総柄のもの、途中で模様が気に入らず身頃分けぐらいで放棄してしまいました。
そこでまたメリヤス編みに原点回帰しまして(Floatingと同じですね!)、後ろ身頃は全部メリヤス、前身頃の上部だけ何か入れようと大して模様も決めずに始めました。いつも結構、行き当たりばったりです。
※ セータークラブ販売は11月20日を予定しています。
セータークラブ2020 ! 2話目
11月 11, 2020
2wayに着られると銘打ったからには、本当に2wayに着て欲しいわけです。
1話目の写真はいわゆるノーマルバージョン。後ろ身頃が真っ直ぐにおりてきて、裾にレースが入ります。
今回の写真は、それを天地逆で着ています。後ろ身頃が短くはなるんですが、裾に入れたレースが首元にきて、ショールを着ているような雰囲気になります。
レースがヒラヒラしてて、可愛いんです。
とにかく軽くて薄くて暖かいので、1枚持っていると便利です。旅行の時、よく保険でウルトラダウンベストを持って行くのですが、その代わりになりそうなぐらいの暖かさ!やっぱりいい糸は違いますね。
そして、首元が暖かいのも大事なポイント。寒がりでショートカットの私は首が寒いと結局着なくなっちゃうんです。
前が開いているので、腕まわり部分だけ気にかければ、どのサイズでもそこまで気にしなくて着られると思います。
いい糸で使えるデザインができて、よかった!早速今回の東京出張で着たんです。暑いと脱げるのがいいですよね、カーディガンは。
次回は次のデザインをご紹介します。
※ セータークラブ販売は11月20日を予定しています。
セータークラブ2020 ! 1話目
11月 04, 2020
今年もやってまいりました、セータークラブ!
セータークラブとは、トクコが本当に着たいものを2作品デザインし、それをセットにして販売するもの。お買い求め頂いた方には、デザイナーが編み方ポイントを説明したビデオを付けて販売し、1年間は単品売りはしません、という商品です。
今年も逃げられませんでしたので、作りましたよ、2作品!今日から数回に分けて、デザインの肝についてお話しようと思います。
雑誌や本には事前コンセプトがあり、それに沿って色や形を考えるのですが、このクラブは全てを任せられているので、まだ世間が夏服を着ている時から、冬の気持ちになってうんうん考えなくてはなりません。それが一番大変なのかも。
ということで、今回は「シャツに合わせるものを作る」をコンセプトに、二作品制作しました。
まず最初は、Floatingで編む2wayカーディガンです。
FloatingはA Verb for Keeping Warmの素晴らしい糸。フワッと軽く柔らかい落ち感がでるため、この糸を初めて触った時から、カーディガンがいいんじゃないかなと思っていました。
Floatingの取り扱い始めておそらく2回ほど仕入れたと思うのですが、年数経ってもなかなかいいパターンが出ない!とってもいい糸なのに、みなさんに上手く紹介できなくてすごく残念だったんです。それもあって、遂に自分で作ろうかな。そう思ってFloatingを選びました。
最初の妄想は、前下がりのレース模様が入ったカーディガン。まるでショールを着ているような感じを出したいなと。前下がりを合理的に作る方法を考えるも、構造が複雑で紙に製図してもイマイチイメージが湧かず、取り掛かるまでにかなり時間を掛けました。
前身頃に入れようと思うレース模様を何パターン編んでもしっくりこず、もう前身頃にレースを入れる案は一旦捨て去って、新しくメリヤスベースで構築することに。
四苦八苦していたある日、一度編んで面白いなと思った形を参考に、後ろ身頃中央に引き返しを入れる案を思いつき、やっとスタート!となりました。
※ セータークラブ販売は11月20日を予定しています。
セータークラブができるまで 7
11月 06, 2019
遂に完成しました、スタジャン!
自分がはっきりと思い描いた形があったため、それに近づけるためにかなり編み直しました。肩をはいでから前身頃やり直すこと2回、袖山も気に入らなくて2回編んだし、襟ぐりは4回やり直しました。もう、しばらくはセータークラブやりたくありません!
希望としては、とにかくスッキリした着やすい羽織りものを作るが目標。長年欲しかったアウターっぽいカーディガンとして妄想していたものを実現しました。
この形なら、秋から冬にかけてインナーを替えながら長く着られるはず。
凝った模様も別にいらないんです。普通のカーディガンが欲しかった。
お楽しみの襟は靴下の踵理論を使って引き返しでこの形を作っています。我ながら上手くいったな。
ジッパーはお裁縫の域なので、嫌いな人はまあ嫌いだとは思うんですが、すっきり見えますよ、すっきり!一回みんなで頑張ってみましょう。
今、頑張ってパターン書き中。販売は9日スタート予定。
どうぞお楽しみに!
スタバで缶詰中のトクコより
セータークラブができるまで 6
10月 23, 2019
少し間が空いてしまいましたが、私は引き続きYowzaのウェアを頑張っています。
色々考えたのですが、自分が思い描いたものを優先しようかと思い、前をジッパーにすることに。みなさん、ジッパーつけるの初めてですよね。つけるのは簡単なんですが、前身頃の長さをばっちり合わせるのが問題!そこさえクリアできれば、大丈夫です。パターン内に詳しいやり方明記しようかと思っています。
また、斜めポケットも付けました。ポケットつけるのはそんなに難しくないですよ。少々の引き返しはもちろん存在しますけれども。
今は袖をどうするか考えながら試行錯誤中。目標は10月一杯の編み終わりです。
みなさんに販売時期について聞かれますが、予定は11月中旬。どうぞお待ちくださいね。
と言いますのも、編むだけでなく、パターンを書いてサイズ展開が待っています。まだ道のりは遠い。。。
セータークラブができるまで 5
10月 02, 2019
2着目の糸はYowza。一度編んでみたい糸だったので嬉しい気持ちです。
試し編みしてみたところ、とにかくメリヤス編みが気持ちよく編める!ということで、メリヤス編みメインの編地にすることに。色も綺麗ですしね。
以前はレースや編み込み、ゴリゴリの縄編みなどの凝った編地が大好きだったのですが、チャートを見ながら編む編み物をすると途端に目が疲れるようになったのと、Paradeのようにメリヤスがバシッと揃う糸はメリヤス編みを楽しみたい気持ちなんです。
出張が多い私はチャートを見ながら編むのが面倒なんですよね。とにかく!
現段階で決まっているのは、斜めポケットが入るメリヤス編みメインのカーディガン。袖はゴム編みにするかもしれません。
首元はスタジャンをイメージしているので、どうやってその襟を作るか考え中。
思い描いたゲージがなかなか出なくて、実はこれ3回目のチャレンジ。何度も編み直すんですよ、デザイナーは。
海外出張中に前身頃半分はいきたいと思っています。
セータークラブができるまで 4
9月 27, 2019
できた、できた、セーターできた。
まだまだこのセーターを編むには暑い日々でしたが、やり遂げました。ゆったりしたシルエットですので、今時感もあるのではないでしょうか。
袖口の模様は身頃と同じなんですよ。
襟ぐりはゴム編み。模様が続いているように見えますが、そこはまあ気にしなくても大丈夫。各自、だいたいで拾ってもらえればOKです。
着画はまた今度のお楽しみに。次はカーディガン。イメージはスタジャンです!
セータークラブができるまで 3
9月 17, 2019
東京出張中にもコツコツ編んで、袖までやってきました。
半袖でも可愛い気がしたのですが、半袖のセーターなんて着ないので却下。
肩を引き返しして引き抜きはぎではぐのが私のいつものやり方。私がトップダウンを滅多にデザインしない理由は、私自身、トップダウンが着にくいからです。
体が薄い私はトップダウンのような形だと体に引っかかる部分が少なく、セーターが体を泳ぎがち。前にも後ろにも自由自在に動くセーターは、この歳になると着にくくて!
それもあって肩は必ずはぐようにしています。ちょっとした事ですが、毎日着たいセーターですからね。着心地はとても重要。
また、引き返しの時に問題なのが、模様をどう持続するかです。今回は基本は二目ゴム編み模様ですので、ゴム編みを編みながら引き返しすることにしました。
大丈夫、それぐらいはみなさんやれます。
袖は身頃から拾って引き返しで袖山を作るやり方が最近の私の流行り。細い柔らかい糸でこのやり方をやると、引き返しが目立って嫌いなのですが、太い糸はこれが一番簡単で綺麗にやれると思います。綴じはぎするとゴロゴロしますしね。
日本の一般的なパターンしか編んだことのない方には非常に驚きのやり方かと!
でも見ての通り上手くやれていますからご心配なく。
袖口のデザインも考えたし、後はもうゴール目掛けて編む編む編む。次のデザインもぼんやり考え中です。
セータークラブができるまで 2
9月 11, 2019
いつも簡単な製図をまず書き、ゲージを取って計算し、携帯やiPadのメモ機能を使って、簡単な覚書のパターンを書きながら編んでいます。
前々から格子模様のパターンを編みたいと思っていたので、今回はその模様を採用。前身頃は短めにし、後ろ身頃を引き返しで長く編もうと考えました。
おしゃれな人がよくやる、前身頃だけパンツやスカートの中に入れるあのやり方。私はどうもあれがこっぱずかしくて無理でして、それならばもう形をそのようにしてしまえと思ったわけです。
引き返しは私の大好きな技法のひとつ。編み物はこの技法のおかげで、どんな形でも編みながら自由に形作れるので、いつも引き返しは多用してしまいます。
モヘアで引き返しはどうかなとは思いましたが、裾を長くするのに引き返しなしで編むなんて考えられない!
他の部分は簡単にしておきますので、どうぞご容赦を。
東京のレッスンの合間にこの部分を編んでいるものだから、何度もやり直す羽目に。でもこの糸が解けることはわかりましたよ。ですので、みなさんもどうぞご安心下さい。
今一番の問題は、暑すぎて太いモヘアを編むのが辛いこと。今週末あたりから涼しくなるという予報を信じて、毎日コツコツ編むことにします。次の山場は前身頃と後ろ身頃のわけわけです。
セータークラブができるまで 1
9月 03, 2019
無事に開催できるのであれば、今年で3回目のセータークラブ。こんにちは、デザイナーのトクコです。
毎年、夏になると「ねえ、やっぱり今年もセータークラブやるの?」と一応スタッフに聞いてみる私。そう、やっぱり今年もやるそうです。これ大変なんですよね。仕事なので、やりますけれども。
気を取り直しまして!第一弾は今編み物界で大流行り中の太めモヘアで編むセーター。糸はKOKONを使うことにしました。KOKONであればソリッドのシックなカラーが揃っているので、みなさん着やすいかなと。
雑誌を見たり、Webでセーター類をひたすら検索したり、ショップに見に行ったり。参考になりそうなサンプルを探しながら、試し編みをします。今回は3枚大きなスワッチを編み、4日間考え続けました。
シンプルだけど、糸の特性を思う存分楽しめる、毎日でも着たいセーター。が、それが一番難しい。
実は一番の問題は、世の中がまだドロップショルダーのセーターが流行っているという事です。ゆったりとして肩が落ちているやつですね。
個人的にもうあの形に飽きていまして、それではない形をデザインしたいと思うと、少々難しかったんです。
でも!日曜日の深夜、あるブランドの新作を眺めていたところ、突然降りてきました。
今回のポイントは:
・編みにくいモヘアでも楽しめるデザインを!
・ゆるいセットインスリーブで。
・でも私が作るので、引き返しと綴じはぎはあるよ。
でいきます。とりあえずメリヤスと模様編みのゲージが違うところを、デザインでどうカバーできるかが思案のしどころ。太い糸だと1目違うだけでかなり差が出てきますので、ゲージの違いは大問題。
まずは手を動かしてみることにします。