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最近のお気に入りを紹介します。
Text by Meri初出: 2023年amirisu 26号
A Knitting Life - Back to Tversted
マリアンネ・イサガー Marianne IsagerIsager (2022)192 ページ, 330デンマーククローネISBN: 978-87-980124-1-2
マリアンネ・イサガーさんとはもう10年来の友人ですが、会ってお喋りをするたびに、彼女の人生の片鱗を知って驚くばかりです。20代はじめ、シングルマザーとして赤ちゃんを育てている最中に、師匠のイェンセンさんから毛糸ビジネスを引き継いだマリアンネさん。野生み溢れる子供時代もとっても面白くて。そんな彼女のヒストリーを本書は少しずつ紹介しながら、新しいニットウェアのコレクションが展開していきます。彼女が考案したり進化させたりした有名なモチーフを使いながらも、現代的でイマドキなニットのデザインが詰まった1冊。BarbaraとTwisted Cablesなど、私も編みたいものをいくつか見つけてしまいました。
Urban Knit Easy - Effortless and Modern Knits
レーニ・ホイメラLeeni HoimelaCozy Publishing (2022)183 ページ, 33ユーロISBN: 978-952-7381-67-0
この数年来、レーニのパターンや素敵なインスタグラムに注目していて、シンプルだけれどちょっと女性らしい彼女のデザインのファンでした。処女作だったUrban Knitの続編となる本書は、初心者向けのより簡単なデザインにフォーカスしています。メリヤス編みとゴム編みだけで構成された、初めて編むのに適した靴下、帽子、ウェアのパターンなどは、ベーシックだけれど現代的。一方で、複雑な編み込みを駆使した一部のパターンは、上級者向けかもしれません。個人的にはNekoソックスに一目惚れし、いつか編んでみたいなと思っています。本書の写真は全部レーニ自身が撮影したとのことですが、本当に美しい1冊です。
Saltwater Socks: Caps, Mittens, and More from the Island of Newfoundland
クリスティーン・レグロー&シャーリー・スコットChristine LeGrow & Shirley A. ScottBoulder Books (2022)220 ページ, 29.95ドルISBN: 978-1-989417-48-5
カナダのニューファンドランド諸島出身の2人、クリスティーン・レグローとシャーリー・スコットによる本書『ソルトウォーターソックス』はとてもユニークな編み物本です。ソルトウォーターシリーズの4作目に当たるそうで、この地域で代々とても大事にされてきた、重要な必需品である手編みのニットにまつわる、歴史や伝統を伝えています。ニューファンドランドの家庭に伝わるストーリーや写真からヒントを得た、靴下や小物のデザインを多数掲載。ほとんどは初心者向けです。日本とあまり馴染みのないこの地域の生活を垣間見れる、とても興味深い本です。
Neons & Neutrals
エイミー・ジル Aimée GilleLaine publishing (2023)200 ページ, 32.90ユーロISBN: 978-952-7468-50-0 *日本語版があり
エイミーの2冊目の著書、Neons & Neutralsは、言ってみればアヴァンギャルドな本。すべてのプロジェクトが複数の素材の糸を組み合わせていて、時には10以上の色の組み合わせがあり、どの糸をどこに使うのか、パターンを調べるのが一苦労。いえ、きっと、それがエイミーの作戦なのではないかと思うのです。デザイナーが指定した糸でそのまま編むのではなく、編み手が好きな糸を使って、自分勝手に編み進めてほしい。冒険心を持って、実験しながら、新しい組み合わせを発見して欲しい。そんな意図が見え隠れします。どのパターンも異なるテクスチャが楽しめますが、楽しくカラフルな色合いが共通点。DartaとKlängeが特にお気に入りです。