"私のデザインはいつも糸から始まります。普段、色々な糸や色を1カセずつ集めて編むのは、そうやって糸を買っているからなのです。セーター着分を一度に買うことはほぼありません。このExploration Stationではまず、コントラストの効いた4色の糸を選びました。1色を絵画のフレームのように繰り返し使うことで、全体のバランスを取り、ハーモニーをつくりだしています。
デザインしたり編んだりするとき、思い付きをどんどん採用するのが好きです。最初は引き返し編みを模索していて、繰り返すことでだんだんと入れ子のような半円ができてくるのが大変気に入りました。
とても簡単で楽しい引き返し編みセクションが終わると、次はブリオッシュ編みでちょっとチャレンジを加えました。ブリオッシュ編みをデザインに取り入れたのはこのショールが初めて。ちょうどナンシー・マーチャントさんにブリオッシュ編みを習ったばかりで、リバーシブルな編み地に魅了されていました。多くのニッターさんがExploration Stationで初めてブリオッシュを編んだと言ってくれます。シンプルな繰り返しの後に少し注意の必要な部分もあり、最終的にデザインにとても満足しています。最後まで退屈する暇がないパターンではないでしょうか。
編み手の皆さんが様々な解釈や修正を加えてくれているのを見るのが、何よりの楽しみ。自分が選んだオリジナルと全然異なる色合いを見るのが刺激になります。編み物はとてもクリエイティブで、世界にたったひとつの作品を作る作業。せっかく手作業なのだから、ぜひ凄いものを作ってください！"
Photography & Makeup by Alexandra Feo.