Choose your local currency to view our site in English
”デザインするときは普段、全体のカタチを考えるか、もしくは特別な編み模様を考えるかから始めることが多いのですが、このショールは珍しく、毛糸から導かれるようにデザインが決まりました。2011年当時まだ日本に住んでいて、6色のツイードの糸を編み込みにして、少しずつ色が移り変わるというベストをデザインしていました。グラデーションの毛糸はまだそれほど流行ってはいなかった時でしたが、ベストのあまり糸が見事にグラデーションになっているのを見たら、もう少しそれを追求してみたくなったのです。日本文化を知るにつけ、石庭やタイルに幾何学的な模様が使われているのを目にしていました。それらは繰り返し現れ、そして色を変えて移り変わり、ときに他の色石で縁取りがされていたりしました。
そこで波のような扇型の連なりをモジュラー編みで実験することに決め、それをデザインの中心に据えました。ひと波ごとに色を変えることで、編みながら波ができあがるさまをより楽しむことができます。拾い目のしかた次第で、波の輪郭がぼんやりともハッキリともします。全体をシンプルに、編み地はガーター編みだけにすることにしました。
皆さんが本当にたくさんAranamiを編んでくれて恐縮しています。アウトラインだけ違う色で編み、内側は異なる素材の糸を使ったりしてステンドグラスのような効果を出しているものまであります。どれを見ても個性的で素晴らしいと思います!”
Photo courtesy of the artist.