2月 01, 2016

Bookish. - Issue 9

Bookish by amirisu

Text by Meri
初出: 2016amirisu 9

 

Loop10(原題:Loop's 10)

著者: スーザン・クロッパー 
ソフトカバー、146ページ、3900

RavelryでPDF版が購入可能

Bookish by amirisu

 

世界で最も有名な毛糸ショップのひとつは、ロンドンにあるLoopというお店です。10年前にスーザン・クロッパーが開いたこのお店は、同じく毛糸ショップを始めた新米オーナーの私たちにとって、大きなインスピレーションとなってきました。

この10年間、業界をリードし続け、大勢の才能を発掘し育ててきたスーザン。彼女が気に入った大小様々なメーカーや若いデザイナーたちを支援し、編み物業界のトレンドセッターとして大きく貢献してきたと言っても過言ではありません。お店そのものだけでなく、その姿勢や情熱が私たちにとって刺激となっています。

Loop10」は開店から10周年を記念して出版された本。お話やレシピなど、小さな驚きや美しい写真が散りばめられた素敵な1冊です。Loopにつながりの深い、世界中の有名なデザイナーたちがデザインしたパターンが12点、それもLoopがサポートする毛糸メーカーの特注色で編まれているのです。素晴らしいコラボレーションが実現しています。

amirisuのショップでも取り扱いしており、この秋一番の売れ行きとなっています。みなさんもLoopのファンタジーの世界をぜひ覗いてみてくださいね。

 

 

モダン・ナチュラル・ダイヤー
著者: クリスティン・ヴェジャー
ハードカバー、192ページ、29.95ドル

Amazonで購入可能 

Bookish by amirisu

ちょうど草木染めを始めてみようと思っていたときに出版され、即買い、届いてすぐに読んでレビューしています。草木染めというと、地味な淡い色合いがナチュラルすぎてちょっと、と思っている人も多いと思うのですが(私は少なくともそうでした)、最近はいろいろとオシャレなものが増えてきて、いまアメリカを中心に人気が出てきています。

著者は北カルフォルニアの有名な毛糸ショップ、Verb for Keeping Warmのオーナー、クリスティン (amirisuも置いてくださってます、ありがとう)。ここはオリジナルの草木染め毛糸も販売していて、それが大変な人気。人気の色はなかなか買えません。そのクリスティンは学生時代から染織が盛んなインドのジャイプールに長期滞在し、伝統的な草木染めの手法を学び研究してきたそう。15年以上にわたって草木染めを続けてきた著者の知識を惜しげもなく詰め込んだのが本書です。

最初に天然染料を様々紹介したあと、草木染めを始めるにあたって必要な道具や基本的なやりかたの説明、素材選びの心得、という構成です。本の後半では、簡単なものから少し手の込んだものまで様々なプロジェクト例が紹介されており、順番にスキルを学べるようになっています。

がっつり英語ですが、写真を眺めるだけでも楽しい、美しい本です。