amirisu Travel vol.1 パターン紹介 〜Wanderlust Linen編〜
amirisu Travel、ついに発売になりました。
素晴らしいデザイナーの皆さんが生み出した、編みごたえのある作品ばかりです。ぜひ編んでみて、そして写真集のように本を眺めてお楽しみいただけるとうれしいです。
さて、最終回はWanderlust linenを使ったパターン3点です。
Ohmiは、蕾のついた植物の模様が全体にあしらわれた半袖カーディガン。
細やかな模様がテキスタイルのように整然と並び、上品な雰囲気です。ころっと丸い蕾と、ねじり目で浮き上がる葉っぱや茎が美しく、身につけているといい気分になりそう。
デザイナーのMizuhoさんによると、前立てのギリギリきわに作られた、ループのようになったボタンホールがかわいいポイント。
夏のワンピースに合わせて、一番上のボタンだけ留めて羽織るのもかわいいと思います。
こちらは大胆なチェック柄のプルオーバー、Mahito。
たっぷりしたドルマンスリーブなので体のラインが出ずリラックスして着られるし、ちょっと光沢のあるリネンがドレープを生み出し、美しくこなれたシルエットになります。
デザインしてくれたのはKeikoさん。手編みでチェック柄のものはあまり見かけないな…ということで、作ってみたそう。
縦のラインはインターシャで糸を縦に渡しながら、横のラインは段ごとに色を変えながら編みます。こんな模様を手編みで表現できるなんて!つい編んでみたくなりますね。
どの場所でどの作品を撮影するか決めるのは、実はけっこう大変です。気候や着替え場所の問題も考慮しつつ、その服の魅力が生きる場所はどこだろう?と頭をひねります。
今回はほとんどが自然の中での撮影でしたが、このMahitoについては「街中で撮りたい!」と即決。モダンで、色もポップで、でもなぜか奈良の古い街並みにも合いそうで。
撮影はamirisu奈良事務所のすぐ近くの路地裏で行ったのですが、大正解でした。
そして、最後はさっぱりしたリネンとふわふわのモヘアの組み合わせが新鮮な三角ショール、Komyo。
リネンのみで編む模様と、モヘアと引き揃えて編む模様が交互に並んでストライプになっています。質感の違いを楽しんでほしいです。
デザインしたメリさんによると、実はかなり理詰めで作られたデザインなんだそう。
リネンだけだときれいに編むのが難しいので、モヘアと引き揃えることにし、裏に糸が渡って目立つことがないようシンプルなストライプに。
きれいに目を拾うため、シェットランドショールの手法を使った掛け目で増目をしており、裾のふわっと感を出すために最適な目数も計算され尽くしています。デザインが生まれるまでに繰り返された実験に思いを馳せて、編んでみてくださいね。